共働き世帯年収1000万家庭 中学受験の日々

首都圏在住世帯年収1千万。中学受験の塾のこと、お金の工夫を記録していきます。

2023.5.3 ルポ塾歴社会を読むとみえる私学の魅力

本は買ってしまうとどんどん増えるので、まずは図書館で借りて読んで、何度も読みたいものだけ購入しています。
『ルポ塾歴社会』、半年くらい前に予約したものがやっと届きました。

 

中学受験の主要大手塾の在り方(特にサピックスについてみっちり)や、鉄緑会について結構批判的に書かれています。


サピックスについてはもう通っているので、上位中学校の方針にすら影響を与えるパワーや、激しいクラス昇降など、大体「そうよね~」という内容。
でも、ドライといえばドライな塾なだけに、あまり支えてもらえる期待も元々少ないので、塾の先生たちの言葉が子どもや保護者を傷つけたりすることもあまりない、ということなのかもしれません。

 

面白かったのは鉄緑会に対する保護者の考え方が分かれるところ。


一方の保護者は、指定校入学後すぐに鉄緑会を進め、子どもたちも東大生コミュニティに馴染んで、楽しむ子もいれば苦しむ子もいる。
もう一方の保護者は、「せっかく理念ある中高一貫校に入ったのだから、鉄緑会に時間を使わず学生生活を満喫してほしい」と考える。

 

もちろん子どもの個性によるし、鉄緑会自体は刺激的なコミュニティなのでしょうが、後者の保護者の考え方の中に、伝統ある私立中高一貫校の価値を知った気がしました。


一貫校に入学して、努力しなければ最上位大学は突破できないかもしれないけれど、そこで植え付けられた種は20年後、30年後に本人を支える。
社会的な成功よりも、自主自立、他者への献身、静かで強い理念など、育んでほしいものは他にあるなあと思ったのでした。